こんにちは、きつねです。
高配当株投資する際、長期にわたって安定した配当を得るために、事前に企業の業績や財務状況を確認する必要があります。『ない袖は振れぬ』ということですね。
しかし、個々の企業についていろいろな資料やサイトを確認するのは大変ですよね・・・。
そこで、さまざまな資料やサイトを確認する時間がない(もしくは面倒くさくて資料チェックなんてやりたくない。けど配当目的の投資をしてみたい!)という方々へ自身の備忘録もかねて、過去の業績や企業概要について『配当金目的の投資をする』観点でまとめています。投資先を分析する際の参考になれば幸いです。
今回は2025年3月期の決算発表があった企業から『株式会社 小松製作所』についてまとめました。高配当株投資のおすすめ銘柄としてもよく出てくる企業のうちのひとつです。ぜひご覧ください。
企業概要
証券コード:6301
決算月 :3月
設立年月 :1921年5月
上場年月 :1949年5月
業種 :機械
事業概要 :建設機械で世界2位。アジアでも幅広く展開。IT活用強み。基幹部品は日本、組み立て現地化
今期決算のポイント
今期決算資料等から個人的なポイントをピックアップしてみました。さすが世界的な機械メーカーといったイメージの業績となっています。配当政策についても今期の好調な業績を背景に増配(23円)。2026年3月期も維持予定として発表されており、期待できます。
- 売上・営業利益で増収増益を達成
- 特に中国・アジア・オセアニア・アメリカでの売上が増加
- 2025年度から3年間の中期経営計画を新たに発表
- 2026年3月期(2025年度)は円高及び関税政策の影響に加え各種コスト増加により減収減益見込み
- 2025年3月期については増配。2026年3月期は減収減益ながら維持予定
過去の業績
過去の業績を配当金目的の投資をする観点から確認していきます。
今回も安定性や成長性、財務健全性を中心に次の7項目の基準を順にみていきましょう。
売上高
相場の影響や外的環境の影響も大きいと思いますが、おおむね右肩上がりに成長しています。多少波はあるものの安定した売上の実績になっています。配当をもらうにはまず売上高がないと利益につながりませんが、安心の結果といえると思います。
出典:IRBANK
営業利益率
7%~10%程度が平均とされる中で平均を超える業績が継続されています。収益性の観点からみても利益が確保できる仕組みが整っていることがわかります。
出典:IRBANK
1株あたり純利益(EPS)
コロナショック時は一時的に大きくさがっていますが、近年は回復し増加傾向です。2026年3月期は利益が減益見込みとのことなので、おそらくEPSも下がってしまうと思われます。安定した配当には安定した利益が必要ですので、もう少し安定感がほしいですね。
出典:IRBANK
自己資本比率
小松製作所は自己資本比率ではなく株主資本比率を公表しています。株主資本とは自己資本から株式などの評価額を差し引いた資産額をいいます。対象とする利益の範囲が自己資本より狭いということになります。必然的に利益額も下がる傾向にありますので、比率としても自己資本比率より下がることが多いということになります。
ですが、小松製作所の場合は株主資本比率でみても他社の自己資本比率とそん色ない結果です。安定した財務基盤が構築できていることがわかります。
出典:IRBANK
キャッシュフロー
現金等の項目と営業活動によるCFを確認します。どちらの項目も黒字が理想とされており、小松製作所の場合は、黒字継続されています。なお、現金等の項目については、右肩あがりに増加しており、キャッシュリッチな企業であるといえます。多少業績が傾いたとしても資金が枯渇するリスクを減少できているため、安定した経営が可能な体制です。
出典:IRBANK
1株あたり配当金/配当性向
次はメインとなる配当額及び配当性向の結果です。配当性向は安定して40%前後をキープ。売上(利益)の増加によって維持・増配してきたことがわかります。コロナショック時は減配していますが、ここは多くの企業が同じような結果です。また、その後すぐに業績の回復にあわせて増配しており、現在では、コロナ前の水準も超える水準です。長期保有することで配当金によるリターンが大きく期待できると思います。
出典:IRBANK
配当利回り
4月28日現在で4,100円前後の株価となっています。2025年3月期は間に合いませんが、2026年3月期も配当が190円予想とされていますので、4.5%程度の利回りが期待できることになります。十分に高配当といえると思いますし、積極的に投資機会を狙いたいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。世界的建設機械メーカーである小松製作所。海外関連の売上高比率が高く今後も世界各地で市場拡大が狙えると考えています。配当についても増益の結果として期待していきたいです。
ご注意事項
具体的な企業名をあげて今後も決算短信や決算資料を分析していきますが、投資を推奨する目的はありません。株式投資はリスクを伴いますので、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。
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